「良かったな…」 思わず漏れた安堵のため息と、 相対する寂しそうな表情が どうしても気になった。 「桜井さんがどうかしたの?」 以前、一度だけ 桜井さんと会ったことがある。 その時、覚悟を決めていた。 何の覚悟かもわからぬまま、 あたしは彼と紘ちゃんを 見つめているだけだった。 「一世一代の勝負に挑んで、 野球の神様が微笑んだんだよ」 .