飯とかどうでも良くなった。 オムライスを見れば、 二人でひとつを食べていた。 おそらく、ほとんど彼女は口にしていないだろう。 「紗雪ちゃん、ちょっと借りる」 彼女の手首を掴み、 強引に社外に出た。 美羽ちゃんは何も言わずに、 黙って手首を掴まれたまま、 営業車の助手席に詰め込まれた。 「あ…浅野さ…」 か弱い声色で、俺の視線を捕まえようと試みているようだった。 そんな視線が俺の心を駆り立てているとも知らないで。 .