私の王子様-社長【完】






でも逃げたのがいけなかったようだった。



ガチャ



鍵のかからないこの部屋のドアは簡単に開いて陽が入ってくる。




「俺から逃げられると思ってるのか?」




そう言って私のかぶっていた布団をいとも簡単にはぎとってしまう。


私は恐怖のあまり体を丸くする。




「なんで逃げた?」




陽がベット端に座りそう聞く。


なんで逃げたのかと聞かれても…


怖いから以外の理由はない。


でも、私は悪いことをしたと思って謝ったし


それにキスマークのことを陽に攻められる理由もない。


よく考えたら、私ここまで怒られることしてなくない?!




「べつに逃げたわけじゃないし…てか、陽が怒ってる意味がわかんないもん。私ちゃんと謝ったよね?それに私たち付き合ってるわけじゃないんだし、私が誰と付き合おうが、誰にキスマークつけられようが関係ないよね?」




私は思ったことを一気に言った。


そうだよ、私は悪くない。


つまり簡単に言うと今日2度目の開き直りだ。