私の王子様-社長【完】





「彼氏いたことないのにキスはあるの?」




達也君はそう言いながら私に顔を近づける。


ち、近い…


私はそれに耐えきれず一歩後ろに下がると


ドンッ


後ろに壁があることに気づいた。




「誰としたの?」




その状態のまま達也君は聞いてくる。


私に…


逃げ場はない。




「えっと…」




てかなんで達也君に教えないといけないの?


私のファーストキスの相手なんて関係ないじゃん…


だけど達也君の距離が少しずつ近くなっている気がして


これは答えなければ…


本能的にそう思った。