“ごめん売っちゃた!”




そう言ってあの女は私を置いて男のところに行った。

私はあまりの悲しさに涙もでなかった…

もうどうでもいい

無力感しか残っていなかったんだ。




ピンポーン




そんなときにチャイムが鳴った。




「はい…」




ドアを開けると黒いスーツを着て黒いサングラスをつけた長身の人がたっていた。

なんとなくだけどわかった。




“この人に売られたんだ”