「ただいま」




私が料理を作り終える頃、陽は帰って来た。


時刻は8時いつもより少し早い。




「お、お帰り…」


「料理作ったの?」




スーツの上着を脱ぎながら陽はテーブルにある料理を覗き込む。




「一応、陽の分もあるから」


「一応って…でもありがとな」




そう言って私の頭をポンポン叩く。




「さ、触んないでよ!」




私はその手を勢いよく振り払った。


なんで、私動揺してるんだろう…