「真…?」 こんな時に限ってあいつの声がする。 勝手に部屋に入ってこないでよ… でも一度流れ出した涙は止まることを知らない。 「こないで…」 でも相沢はどんどん私に近づいてきた。 ぎゅっ 急に私の視界が暗くなる。 「相沢…?」 「陽…」 「陽…?」 そう私は陽に抱きしめられていた。 キスの時とは違って抱きしめる腕は本当に温かくて私はしばらくの間、陽の腕の中で泣いた。