私の王子様-社長【完】






「うぅっ…うっ…そだっ」




泣いているせいで何を言ってるか自分でもわからない。


でも真実かどうか知りたくて


私は必死に言葉を発した。




「真…」




名前を呼ばれ泣いたまま顔を上げる。


陽の目は真剣だった。



そして




『好きだ…』




もう一度私にそう言った。




「うっ…ほんっ…とぅ?」


「あぁ」


「ほんっと…に?」


「真はどうなんだ?」




その問いに言葉が出なくなる。


陽はちゃんと私に自分の気持ちを伝えてくれた。


私もそれにちゃんと答えてあげなければいけない。


今度こそ素直になるんだ。


後悔なんてしたくない…