ガチャ




リビングのドアの開く音がして




『ただいま』




という愛しい人の声が聞こえる。


私は軽く跳びはね陽のところに向かった。




「お帰り…」


「ただいま」




いつものように陽のスーツの上着を受け取りハンガーにかける。


そして陽もいつものようにネクタイを緩め


シャツのボタンを二つ開けソファーに座った。



そんな姿がかっこよくて私は思わず見とれてしまう。




「どうかした?」




じっと見つめる私に気付いた陽が怪しい目でこちらを見る。




「な、なんでもない//」




私は顔が一気に赤くなるのがわかり


その顔を隠すように寝室へと向かった。