「なんでため息？」
「いや…」
なんでため息と言われても…
私はこの気持ちが恋ということにまだ納得していなかった。
素直に認めることのできない自分がいたのだ。
「どうしたの？」
心配そうに私の顔を見る百合。
どうして私が素直に認められないのかは賭けのせい。
ここで私が好きと認めた時点で私の敗北が決まったわけで
つまり言うことを聞かないといけないかもしれないわけで
絶対勝つとか言って負けるのはかっこ悪いわけで…
「ダメだ…」
簡単に結論を出せる話ではなかった。
確かにこれが恋なら初恋なわけで…
だからこそ真剣に考えたい。
そう思うと答えが出せない。
