「ゆーいかっっ。」
私にタメ口なのは..
「梓っ!」
望月梓*モチヅキアズサ* 私達の名前を聞けばみんな恐れる。
どっかのグループでは私達のことを『X』と呼んでるらしい。
だから、Xという言葉が聞こえたグループを次々といじめていくのが日課になっていた。
だけど、最近は全く聞こえなくなってしまった。
「唯禾ぁ. 最近いじる人がいなくてたいくつしてない? 新ニュースが入ってきたんだけど――…」
梓の話に耳を傾ける。
どうやら、獲物は明日転入してくるらしい。
「で? どうする? いじめる?」
最後に梓が言う。
「あたりまえ。」
さらっという私に視線が集まった。
