‐‐‐‐‐‐‐‐‐龍side‐‐

――~~♪♪~~♪~

飯を食い終わって、教室に戻ろうとした俺達に届いた小さなメロディー。

それを聴いた時、俺の中で何かが冷めていった。


――『アンタなんて産まれてこなきゃ――』


――『お前はクズだ』

――『これだからアイツ等の息子は―…』




「なんだ?吹奏楽かな。かなり上手いじゃん!!こんなん吹けんの居たんだ。なんて曲だろ?な、龍。……龍?」


「…あ、あぁ…」

海翔の声で、駆け抜けていく最悪な思い出で飛んでた意識を取り戻した。


「…?お、いたいた。あの子かな?吹いてんの。1年じゃん。なぁ龍、見てみ…」


ガシャンッ!!!!!


鳴り止まないメロディーに苛ついた。

消えない喪失感の様なものに動揺した。

収まらない苛立ちを吐き出したくて近くにあったフェンスを蹴り飛ばした。


「え…。…龍?どした?…あっ!!ちょ、待てって!!どーしたんだってι」