ラッキーなことに、ブスに対する偏見のない佐藤君は (実は目の前のビニール袋への執着が強かったのだろう)
「何をしたら貰えるの?」
と、尚子の作戦にのってきた。
他の男子達も
「俺も欲しい!!」と寄ってきたが、
「じゃあ順番ね」
と、平等さをアピールしつつ、上手くかわした。
尚子は、近所に秘密基地を見つけたので、一緒に探検をすることを要求した。
佐藤君はお安いご用とばかりにその奇妙な要求をのんだ。
敵を外に誘い出すのには訳があった。
クラスの中で勝負するには邪魔(他の女子)が多過ぎたのだ。
比べる対象がいればいるほど尚子は不利になる。
秘密基地には尚子の良さをアピールするための仕掛けが沢山用意してあった。

