「は…?」
にっこりと笑ったのに冷たく睨み返された。
な…に……?
「アツシどーしたの?」
「アツシって誰」
え…
わあ!!
私、間違えた――…
「え、えっと…」
「俺の名前知ってる?」
思い出せない…
てか、知りません!
………
「はあ…」
「……」
「俺の名前はタカヒロなんだけど」
そうだったっけ…?
あぁ―…可哀想にタカヒロ。
「ごめん」
「もういいよ。別れよ」
は…早…
「うん」
って、私も冷めてる!!
「俺、恵美のこと好きだった。
アツシって奴と幸せに」
って…おいぃぃぃ!!
ドンッ
本当はタカヒロだった人を突き飛ばした。
