5番目の★彼氏クン





「は…?」


にっこりと笑ったのに冷たく睨み返された。


な…に……?


「アツシどーしたの?」

「アツシって誰」


え…

わあ!!


私、間違えた――…


「え、えっと…」

「俺の名前知ってる?」


思い出せない…

てか、知りません!


………

「はあ…」

「……」


「俺の名前はタカヒロなんだけど」

そうだったっけ…?


あぁ―…可哀想にタカヒロ。


「ごめん」


「もういいよ。別れよ」


は…早…


「うん」

って、私も冷めてる!!


「俺、恵美のこと好きだった。
アツシって奴と幸せに」


って…おいぃぃぃ!!


ドンッ


本当はタカヒロだった人を突き飛ばした。