「…あ…きな…さ…?」
暗くて、よく見えないけど暁名さんだよね?
あ、暁名さんじゃなくて「ちゃん」だった!
「ごめん!由良!でも良かったぁ〜!!見つかって!」
そんなこと言っちゃって。
わざと、置いていったくせに。
「…嘘つき。自分が置いていったくせに。」
でも…探してくれてたってこと?
「ほんと…ごめん!てか…泣いてる!?」
「はぁ!?な、泣いてないし!それよりっ!気付くの遅いよ!怖いなら怖いって言いなさいよね!」
暗いから、泣き顔は見られないですんだみたい。
「ついてきてると思ってたんだけどさ…やけに静かだったから…。って、別にこんなの怖くないし!」
「何〜!?怖いなら怖いって認めなさいよっ!だから置いて行ったんでしょ!?」
知ってるんだからね!
心臓ドキドキしてたの!
「いや、だから置いてくつもりはなかったって…」
「うそ!だって心臓ドキドキしてたじゃん!怖かったんでしょ!?」

![Rainbow Love Story [短編集]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.787/img/book/genre1.png)