偽装☆ROMANCE [中編]






「…あ…きな…さ…?」





暗くて、よく見えないけど暁名さんだよね?
あ、暁名さんじゃなくて「ちゃん」だった!





「ごめん!由良!でも良かったぁ〜!!見つかって!」





そんなこと言っちゃって。
わざと、置いていったくせに。





「…嘘つき。自分が置いていったくせに。」



でも…探してくれてたってこと?



「ほんと…ごめん!てか…泣いてる!?」



「はぁ!?な、泣いてないし!それよりっ!気付くの遅いよ!怖いなら怖いって言いなさいよね!」



暗いから、泣き顔は見られないですんだみたい。



「ついてきてると思ってたんだけどさ…やけに静かだったから…。って、別にこんなの怖くないし!」



「何〜!?怖いなら怖いって認めなさいよっ!だから置いて行ったんでしょ!?」



知ってるんだからね!
心臓ドキドキしてたの!



「いや、だから置いてくつもりはなかったって…」



「うそ!だって心臓ドキドキしてたじゃん!怖かったんでしょ!?」