偽装☆ROMANCE [中編]



それから、もうかれこれ20分はお化け屋敷をさ迷っている。



叫びすぎて走りすぎて、色々限界が来てたけど、ただひたすら歩き続けた。



でも、いつまで経っても出口は見つからないし。



暁名さんも…見つからないし…。



「…あ、きなちゃ…ん?」



小さい声で、呼びかけてみるけど、誰かに聞こえるはずもない。



辺りは真っ暗で、不気味に光る緑色の灯りだけが、唯一の光だし。





『ねぇ〜!怖いよ〜!早く出よ?』


前に見えたのは、腕を組んで歩いているカップル。
私の作戦では、今頃私達もそうなってるはずだった。




急にみじめな気持ちになった。



由良ちゃんのふりして、お化け屋敷なんか入って。

結局は暁名さんもいなくなっちゃうし…。



わざと、私を置いて行ったのかな?
もう、面倒になったとか?



それじゃ、困るよ。



だってこのデートは失敗出来ないんだから…












そして、またお化けが出てきて、私を追いかけてくる。



「きゃ――っ!!」



何度出てこられても、慣れない私。