何とか『待っておく』と粘ってはみたものの、『人目に付くから帰りなさい』
の一点張りで、気の弱い私はお焼香が済むと、あっさり会場から追い出されてしまった


帰るフリして、ひっそり戻ろうと計画したものの、見えなくなるまで母が見送っている為、これまたあっさり計画中止を余儀無くされた


喪服を着て、顔を隠すようなボサボサの髪の毛は、不気味なのかすれ違う人みんなが不審な目を向けて来る

なんだよ!

ジロジロ見てんじゃねぇよ!

心の中で罵声を浴びせながら曲がり角を曲がった瞬間

『わぁ〜出たぁーお化けだぁ』

小学生二人のガキが、私を見て叫んだ

お化けじゃねぇし……

会場を追い出されてイライラしていた私

歩く度に不審な目で見られる私

挙句の果てに、クソガキ共にお化け扱いされた私……


一体私って……


『お化け!お化け!お化けは消えろ!』

クソガキ共が私の周りで叫んでやがる

キッと睨むと、ガキはヒッと息を飲んで、『逃げろぉ〜』叫んで逃げ出した。

10メートルくらい追い掛けてやったが、運動不足な私はあっさり逃げられてしまった



クソッ……

次現れやがったら
ただじゃおかねぇからな!