前を歩くヒロは少し歩くと、くるりと後ろを振り返り

ヒロ『お腹空いたでしょ?……てか、怪我大丈夫?』


怪我?

ヒロの目線に合わせて足を見ると、血だらけになっていた


ワォッ!

めちゃくちゃ擦り剥いてるじゃねぇーか!

何だかイテェ~なぁって思ってたけど、こんなに擦り剥いてるとは……


見ちまったから、余計に痛くなっちまったよ……

ヒロ『病院行った方が良くない?』


私『何だか痛くなってきちゃった……知り合いの病院あるから、一緒に来て貰っていいかなぁ?』

ヒロ『もちろん着いて行くよ!ちょっと待ってて!タクシー掴まえてくるから!』


そう言うと走り出してしまった……


タクシーで行く程遠くねぇーんだけど……


そんな事も言えず
結局、1分で着いちまった……


『かなり近かったんだね……』

と、引きつった笑顔で言われ

『チッ』

と、運転手には舌打ちされちまった……


ヒロがいなかったら
運転手の頭噛んでやる所ですゼッ!

オメェは運が良かったですゼッ!