余り使用しない資料室への渡り廊下の隅で…。 南君の姿を見付けてゆっくりと近付いた。 絨毯張りの廊下だから足音はたたない。 あたしの存在に未だ気付いて居ない南君が電気の消えた薄暗い廊下にハッキリ浮上った。 その時、 「南君?」 わざと聞こえて居ない振りをして尋ねたら、 「じゃっまたな!」 そう言って電話を切ってアタフタしている。