あぁ・・・・なんなの・・?これ―・・・


 「嫌ぁぁぁぁぁぁぁっ―・・・」

 緑音が叫んでる。

 「うっ・・・」

 あたしは目をそむけてしまう。あたしたちが目の前にみたのは―・・・

 飛び散った肉片。そして―・・・人間の臓器。どれが心臓なのかも分からない。

 「まに・・・あわなかった・・・」

 誰の肉片で、誰の臓器なのかも・・・・

 それはまるで地獄絵図のようだ・・・。折り重なる無残な死体。とても見ていられな

 い。ここにたくさん人がいたのはまちがいないだろう・・・。

 「陸・・・どうしよう、あたし・・・どうかなっちゃいそう・・・」

 「俺もだ・・・。こんな・・・」

 緑音はカズにしがみついたまま動かない。

 「うそだろ・・・・?」

 優は放心状態だ。

 みんな・・・。こんなのみたら・・・このまま先に進むなんて・・・・できないよ 

 ね・・・

 「みんな・・・もう、やめよう・・・。このままいけば、もっと悲惨なものを見るこ

  とになる。ここからは・・・個人の自由だよ・・・」