捨て猫

あたしは、彼をきゅっと抱きしめていた。

「おい…」
「…ごめん」

俯きながら、彼から体を離す。

「でもっ」

きっと顔を上げると、
驚いたような、困ったような、
それでいて少し嬉しそうな彼の表情がそこにはあった。