全部、君だった。



「次は雪枝の番だよっ!!」


加奈子は大ハシャギで私の腕を掴む………



……ん?


………雪枝の番?




「ふえっ?」


そんな間抜けな声を出した私に加奈子からの一喝が届いた。



「何言ってんの!!桐山先輩!!アド聞くのっ!!」



加奈子は両手に拳を握って力説する。


あー、なるほど。

そーゆうことね………っておい!!



「なんでそーなるの!?」


はっきり言って、桐山先輩のアドレス知りたいと思った事、ないんですけど!!


「だって好きなんでしょ?」


加奈子がニヤニヤしながら言う。


「いや、確かに気になるとは言ったけど、私好きとは言ってないよ!」



「えー?でも気になるって、もう立派に好きのうちだと思うんだけどー……」



加奈子がジーッと横目で睨んでくる。


すごい迫力だ………。




.