隣の男子に恋をして

「おい、早く行くぞ」


佐川達が廊下に出てからも教室の中でためらっていると、


「何やってんだよ。
………帰るんだろ」


少し不機嫌そうに佐川が日和に声をかけた。


「う、うん!!」


とくん、と心臓がはねた。
佐川はやっぱり優しい!!


なぜだかそのことが嬉しかった。


「いいかんじじゃない」


春菜は二人を見てにっこりと笑った。