「鬼ごっこ

ルール1
鬼は教員がやる。

ルール2
生徒はペアで逃げなくてはならない。

ルール3
ペアは男女でなくてはならない。」

会で言っていた、担任の言葉を思い出しながら説明した。

「男女かぁ…。マシな相手がいいなー。嶺君とか。」

アホな男がペアになった時の事を考えているのか、綾女は眉間に皺をよせていた。

「りんくん?確かに変なことしないし頼りになるもんね。」

深山嶺。確かに学年トップの天才だし、かなりSだけど何とかしてくれそうだ。




「そろそろ始まるみたいだ…。」

先生達が慌だしく動いている。

本宮先生が、マイクを持って前に立った。

「あーあー。とりあえずお疲れ様でした。この後、先程説明した通り鬼ごっこをします。因みに俺に見つかったら、終了時刻まで勉強な。」

本宮先生独特の、子供っぽいスマイルを浮かべながら恐ろしい事を言い放った。

「じゃあペア発表。番号順に前に出てくれ。あとペア出来てから十分やるからその間に逃げろな。」