そして、ついに コンクール当日になった。 会場に到着し、ドレスに着替えた。 美沙ちゃんと麻奈ちゃんが見守ってくれている。 「馬子にも衣装って感じだよね」 麻奈ちゃんが言いたそうな顔をしていたから、自分から先に言ってしまった。 「そんな事ないよ。 すごく似合ってる。 私が着たの方が似合うと思うけど。 頑張ってね沙保」 美沙ちゃんと麻奈ちゃんに励まされながら、自分の出番を待っている。 とうとう、自分の出番になった。 一気に緊張が高まり深呼吸して、ピアノに向かった。