焼却炉に向かおうとして
いた、一年生をレイナちゃんが追い掛けた。
「ちょっと、あなた達。
あたしの親友の上靴をどうするつもりなの。
昨日、画鋲入れたのも、
一昨日濡らしたのもあなた達の仕業でなんでしょう」
一年生達は、開き直った様に言い放った。
「そうですよ。
返せばいいんでしょ」
そう言って、私の上靴を
地面に叩き付ける様に
捨てて去って行った。
「レイナちゃん、
ありがとう」
「生意気な一年生よね。
ヒロを狙ったって無駄なのに………こんな事したって何の意味もないのにね」
「レイナちゃんに注意されたから、もうこんな無意味な事しないんじゃない。
沙保大丈夫だよ。
早く教室行こうよ」
「ありがとう、
レイナちゃん・夏希」
レイナちゃんの注意が効いたのか、これ以来あの一年生は何もしなくなった。

