修学旅行も終わり、
次は最後の中総体。
大会までは、一ヶ月。
少しでも長く続けたいと
いう気持ちはみんな
同じなので、部活の練習
にもかなりの熱が入る。
ある日、私はヒロと学校近くの本屋へ立ち寄った。
すると、一年生らしき数人の女子が騒いでいた。
「キャー大石先輩だ。
カッコいい。
でも、大石先輩って彼女いるらしいよ。
あの一緒にいる女の人」
「え〜、たいして可愛くないよねー。
はっきり言ってブス。
全然釣り合ってない。
豚に真珠だね」
グサッ、グサッと頭に
槍が刺さったみたいに
私の心は傷ついた。
それに、わざと聞こえる様に大きな声で言ってるくせに
『あんまり、大きな声出すと聞こえるよ。シー』
全部聞こえてるよ。

