続きは、社長室で。2



「はぁ・・・」


見慣れた部屋に、見慣れた景色に目をやって、溜め息をついた。




まだ日の沈む気配も無い、誰一人としてイナイ閑散とした状況で。



本来なら、不出来ながらも仕事をこなしていた時間帯だからかな…?




たった数時間…、たった半日だというのに、会いたくて堪らないの。




理沙子さんの話を聞いて、なおさら愛おしい貴方に会いたい・・・





ガチャッ――

クローゼットから、徐(おもむろ)に洋服を取り出すと。



すっかり習慣化しているのか、ササッと身支度を整えられてしまう。



バタンッ――

最後にバックを掴んで、そのまま実家から出て来てしまった。





『明日は一日、会社で仕事だから。

何かあれば連絡してくれよ?』


そう言われていたから、今日だけは感情のままに行動したいの。




向かう先はもちろん…、大切な人のいるアノ場所だ――