そうした思いを抱いていられたのも、ほんのヒトトキだった。



有言実行がモットーの拓海に、今までにないほど乱暴に弄ばれて…。





「っ…、ゃ・・・」


齎される快楽によって、声にならない声が固く閉じたハズの口から漏れていく。




エアコンの効いた室内だというのに、中から新たな熱が生み出されていて。



ホワイトムスクの香りも相俟って、しがみつけなくなるほど力を奪い去る。




「ンッ・・・」


キスが落とされる度に、ピクンと反応するのにも疲れてしまうくらい。



あまりに激しく、深く、忙しく這いずり回る指と舌に翻弄されていた。





「フッ…、苦しい?」


「っ――」


浮遊状態に近い私の顎を、クイッと持ち上げて一笑して尋ねたあと。



危うさを含んだブラウンの瞳で、私に言わせようと待ち構えている。




“罰”の続きは、どうやら此処から始まるらしい・・・





「どうする…止めようか?」


「っ…、ゃっ・・・」


耳元を擽る吐息と甘い声色に、フルフルと力なく頭を振ってしまう。