続きは、社長室で。2




色々とあったけれど、途切れなかった想い・・・



どんなに苦しもうとも、募っていった愛証・・・




まだまだ消えない痛みが、いつかは自信に変わるよね――?





「それを言うのは俺の方だ…」


「え・・・?」


思いもよらぬ言葉で、今度は私が眼を見開かせてしまった。


そんな私に優しく笑って、乱れた髪を直してくれる。




「オマエがいなかったら、つまらない人生だったと思う。

あれほど必死になれたのも、蘭がいたからだ…。

ありがとう・・・」


「っ・・・」

最後の言葉を聞いた途端、涙腺が一気に緩んでしまう私。



「朝から泣くなよ…」


「だって・・・」


少し引き離されたあと、指で涙を掬うように拭ってくれて。


こんな彼の所作からも、独りじゃナイという実感が湧いていく。




初めて見せてくれた感情の一片が、涙のキッカケだけれど。


ずっと貴方の人生に加えて貰えていたコトが、何よりも嬉しかった。




先ほどの不安なんて、一瞬で消え去るほど・・・