リビングに出ると、私はPCの電源を入れた




千春が寝た、この時間


私は、私じゃなくなる。



もうひとりの“私”に変わる



そう、“デザイナー・CHIAKI”の姿に。





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あれは、私が千春を妊娠してからのこと。



私は身体の大事をとって、バイトを控えていた



「あ~ぁ、暇だな~」



することもない私がすることはひとつ。



「こんな服、着せたいなっ!」



子供服の雑誌を見ながら、生まれてくる子どもに着せたい服を妄想していた



そんなある日、


私は、その妄想をヒントに、服の絵を描いてみた



もともと絵は下手ではなかったし、


何より、服飾系に興味があった。



「結構、イケてんじゃん!!」



そして何を思ったのか、そのイメージ通りに、服を作ってみた



「あれ・・・?

これ、イメージとなんか違う・・・」



思い通りに作れないもどかしさに、私は楽しさを感じ、一層のめり込んだ