次の日も彼は同じ時間に店にやってきた。

昨日と同じ席に座り、昨日と同じ声で、昨日と同じものを注文した。

「ブラックコーヒーひとつ。」

私も昨日と同じように昨日と同じものを出した。


コーヒーを啜る姿は、年下とは思えないほど大人びていてカッコよかった。



「…何?」

いつの間に見とれていたのだろう。

少年は不思議そうな顔で私を見つめた。


「あ…すみません何でもないです」

少し慌てて謝る。



この日はこれだけ会話して少年は帰った。











次の日も、そね次の日も少年は店に来て、
同じ席に座り、同じものを注文した。


いつしか彼は常連さんになっていた。