私はもちろんそんなこて言えずに高須くんの後を着いていった。
観たのは洋画。
私、観ても邦画なんだよね。勇気くんも邦画のが好きって言ってたっけ。
カタカナ苦手なんだよねー…
「楽しかった?」
「ん、高須くんは?」
「楽しかったよ」
「なら良かった」
やっぱ、なんか違う。
そんなこと知らない高須くんはまた笑った。
「休憩しよっか」
「そうだね、お腹すいた!」
「今日一番テンション高いね、食いしん坊?」
「そ、そんなこと無い!」
私はついついむきになって反論するが、高須くんはまだにこにこしている。
「……高須くん、大人だね」
「え?」
「いつも一緒に居る人が子供みたいだったから…」
「……もしかして、榊原先生?」



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