私は適当に普段はあんまりしない化粧をして、髪も適当に巻いて家を出た。
「……」
勇気くん、怒ってるよね?
ケータイを開いてまた閉じて、開いてまた閉じて。
「うわ〜ぁ」
へたれちきん。
まさにそれ。
とりあえず待ち合わせ場所に着いた私は、近くにあったベンチに座った。
こんな天気の良い日は布団干したいな〜ってか干せばよかった〜。
私はそんなことを考えてぼけーっと空を眺めていた。
「清水さん?」
「……あ、高須くん」
ジーンズにシンプルにジャケットでまとめてて、オシャレなんだなー…
まぁ、勇気くんには負けるけど…
「あ〜…」
また勇気くんって、何なんだ私は。
「どうかした?」
「あ、別に。大丈夫だよ」
「そっか」
高須くんはふっと微笑んで私の横に座った。
「何処行きたい?」
「ん〜、考えてなかった…」
「だよねー、じゃぁベタに映画でもどう?」
「うん、いいよ」
映画…
嫌いなんだけどなー、なんて。



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