私、何が楽しくて勇気くんのこと好きになっちゃったんだろー。
「ほんと、アホだよね…」
もういーや。
もはやヤケクソ!!!
「デート、してやる」
勇気くんなんて知らん!
私はこの日もう保健室に行くことは無く、堅い決意を胸に明日の準備をすることにした。
の、だが。
「……勇気くんから電話…」
只今マイハウス。
夜の9時20分。
中途半端な時間にまぁ。
「もしもし?」
『あ!清水さぁんー?』
「……」
『何してるんー?!あんな、俺今飲んでんねーんっ!』
「で、酔っぱらってるんだ…」
『酔ってへんよぅ』
「一人?」
『おん』
「どこ?」
『駅前の、居酒屋やで?』
私は電話をすぐさま切って、コートを羽織って家を出た。
もちろん、勇気くんを迎えに行くために。
「ほんとにしょーがない先生だなぁ…」
勇気くん、酔っぱらうとテンション上がって無駄絡みとかするから危ないんだもん。



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