ゆるゆる恋愛事情



どうしよう、どうしよう!


「勇気くんどうしよう〜!」


「何が困んねん」


あっけらかんと答える勇気くんは、相変わらずケータイでテトリスを続行している。


「私、はっきり言って高須くんに恋愛感情が無いことが分かったの!困るでしょー?!」


「ふぅん」


「ちょっと、勇気くん?聞いてる〜?」


「今テトリス忙しいねんって」


カッチーン。


何さ、朝早く学校来て一番に勇気くんに会いに来たのに。


ちょっと、期待してたのに。


行くなーとか、さ…
マンガの読みすぎかな?


「もーいいよ、勇気くんのアホ、バカ、人でなし。日曜高須くんとデートするんだから」


「ちょ、ひどいやん」


……そこかよ!


「ばいばいさよなら、今までありがとうございましたっ!!」


「……へ?」


腑に落ちない顔をしている勇気くんを置いて保健室を出た。


何やってんだろ、私。


勇気くんは手とか余裕で繋ぐんだもん、私なんか恋愛対象じゃないんだよ。


大体教師と生徒ですから?


もー高須くんにした方がいいかなぁー…


まぁ、無理なんだけど。