『ネクタイ曲がってるよ。』


何故か慣れた手つきで俺のネクタイを直しだした。
俺の胸元でネクタイを結んでもらっていると、なんだか夫婦みたいだな…と思ってしまった。


「悪いな。
でもなんでお前ネクタイ結び出来るんだよ?」


『高校がブレザーだったから。』


「…あぁ…」


今、他の男に結んでやってたのか…とか考えてしまった自分が気持ち悪い。


『それより、パーティーって言っても何するの?』


「別になんもだよ。
ただ偉い人に挨拶して、ワインやら食い物やらもらって…って感じ。」