秋元さんが扉を開けて、秋元さんの体の隙間から見た部屋の中には男の人が見えた。 「失礼します。 お久しぶりです、葛城さん。 秋元真琴です。」 丁寧に会釈をして敬語を話す初めて見た秋元さんに驚いた。 中にいた男の人は、座っていた大きなソファーから立ち上がってこちらに来た。 「おぉ! 秋元さんとこの真琴君じゃないか! 何年ぶりかな? ずいぶん大きくなったなぁ!」 嬉しそうに秋元さんの体を叩いてクシャッと笑うこの男性はがたいが良く、おじ様という感じのいかにもお金持ちそうな雰囲気だ。