社長と恋




火がついたみたいにカッと赤くなった顔。


不意打ちだよ、今の…!


必死に顔に手を当てて誤魔化した。
幸い秋元さんは気付いていないようで、クルリと振り返って美容師さんにお礼を言っていた。
ちらっと秋元さんを見た。


背も高くてなかなかキツそうだけど綺麗な顔に社長という地位。


…少しでも彼の横にいておかしくないあたしになれたのだろうか。


「おい、行くぞ」


いきなり振り返った秋元さんと目が合った。


『えっ?どこに?』


「は?
パーティーに決まってんだろーが。」


呆れた顔でそう言った。