「俺メールで今日は遅くなるから帰れっつっただろーが。」 『うん…………。 ちゃんと見たけど…ごめん。』 落ち込んで声のトーンが下がったのを感じて、怒鳴ってしまったのを少し後悔した。 「…待っててくれてありがとな。 でもこんなとこで待ってたらいくら社内でも危ねぇだろーが。 どうして社長室に来なかったんだ。」 『…だって邪魔になったら嫌だし。』 ギュッと山崎を抱き締めた。 「確かに仕事したくなくなるけど。 それでもこんなとこに一人でいさせるよりは全然マシ。」