『ちょっと無茶苦茶過ぎません?』


「俺は気を使われたりヘコヘコされたりすんの嫌いなんだ。
お前だけでも普通の男として接してくれ。」


眉をハの字に下げて困った顔をしている山崎。


『………分かった。』


頭を優しく撫でてやると、照れくさそうに顔を背けた。


それから、残業じゃない日も帰る所を見つければ、一緒に帰った。


最初は結構冷たくて、やっぱりどこか遠慮がちだったけど、回数を重ねる事に少しずつ表情が緩やかになって、自然に接するようになった。