「えぇっ!!
 祐人、入学式の時から好きだったの!?」


「・・・・・・・・・悪いかよ」


「ぃんやぁ~??
 素直じゃないなと思って♪」


明日香がニヤリと笑うと、
祐人は赤い顔で悔しそうに言った。


「・・・ナマイキ」

「へへへ~」




あの後から、数十分。

私と祐人は一緒に帰っていた。



「・・・・・・ん」



祐人がスッと右手を出してきたから、



「・・・・・・・?」


右手を出して握手する。


・・・・・え、何、これ・・・・??


なんて思っていると、
祐人が握手したままふきだした。


「えっ!!?な、何!?
 あれ、違うの??!」




    「・・・・ばぁーか」




祐人が普段見せない穏やかな
顔で笑うから、固まってしまった。


そんな私の右手を離し、
左手を握って楽しそうに笑う。


「・・恋人つなぎってやつ♪」

「・・・・っ」


繋がる二人の手を見て、ニヤけた。


憧れの恋人つなぎを、祐人としてるって


    なんだかすごく 幸せだ。