・・・授業、集中できないな・・・
黒板の文字は写すものの、先生の
声は右から左へスルー。
私がハァ・・とタメ息をついた時。
ぽてっ
「・・・・え・・」
机の上に、小さく折りたたまれた
手紙がのっていた。
飛んできた方向、祐人の方・・・
祐人を見ると、口パクで
‘見てみろ”
だって。いきなり、何・・・・?
そう思って怪訝そうな顔をしたけど、
・・本当はね、手が震えるくらい、
緊張して、うれしかったんだよ。
・・・・えっと・・・・
〈さっきの女子、名前も知らない
ヤツらだから。〉
それを見て、明日香はほっとしたと
同時に口を尖らせた。
・・・・・何よ、何で私にわざわざ言うの?
・・・冷たくしといて、
いきなり優しくしないでよ・・・・
返事も書かずにツーンとすると、
祐人は慌てて続きを書いた。

