明日はミーヤさんのヘアをする約束したんだった。
家に帰って練習しなきゃ。


わたしは涙を拭いて立ち上がると、控え室の電気を消して、会場を後にした。


―――深夜の電車の中。
人もまばらで、電車の外には星だけが輝いている。

うっすら写った自分の顔。

こんな顔じゃ、光に会えないほうがよかったかもな。

だって、自信なさそうで、頼りなくて。
こんな自分にミーヤさんが声をかけてくれただけでも、ありがたいと思わなくちゃ。



一歩ずつ、一歩ずつでいいんだ。
光に近付けたことに感謝しよう。


私の生きる道が開かれたんだよ。

自信をもって、光に向かって歩き出そう。