事務所に着き、社長室に行く。



トントン_____



「「失礼します」」

「待ってました。
では、もう本題に…」



見たことの無い、キリっとした表情のお父様と社長。
そして、何と思い得ない空気。

それが余計に、私を追い詰める…



「まず、マスコミに何と伝えるか。
捺羽のこれからに関わってきます。
誰も…とは難しいですが、納得出来るようにしなくてはなりません。」

「捺羽が、初菜であることを公に話すこと。
父親としての願いは…
初菜として捺羽として、自分がしたいようにして欲しいと思っています。」



お父様は私がしたいようにと言うけれど。
社長は、桜咲捺羽の芸能人生に関わってくると言った。

真実を言おうと思ってきていた私に…
迷いが出てきてしまった。