『おかえり~』


『おぉ、ただいま』


『今日お鍋だよ~!!千愛も一途も寝てる…』


『寝てんのか…。そろそろ起こさないと一途が寝付かなくなる。』


『ごめん、一途だけ起こしてくれる?』


『わかった。』



そう言って、寝室に入って行った真ちゃんは一途を抱いて出てきた。


『ままあ だっこ』


『かず、だっこ待ってね~』



この会話は1日何回も繰り返される。

真ちゃんと一途と3人でご飯を食べることにした。千愛はリビングのベビーラックに移した。


一途はスプーンを使える様になっても、まだまだ溢したりして上手く使えないから、やっぱり口に入れたりしないといけない。

真ちゃんは私の口に時々入れてくれたりした。


こんな小さな幸せが沢山な毎日は楽しくて、仕方なかった。

まさかこの後、小さな勘違いから地獄を見るなんて思っていなかった。