でも真悟にそれは伝わらなくて、別々の道を歩む事になった。結婚指輪を思い出の詰まった川に流しに行った後、最後に抱き締めてくれた真悟の温もりは忘れる事はないだろう。




真悟と離婚してから、いろんな男と付き合った。でも、やっぱり真悟が一番で続かなかった。



そんなある日、4月も下旬になり暖かくなった頃、友達と桜の遅咲きを見に行った。そこで真悟を見かけた。


片手には生まれて間もない、男の子と思われる赤ちゃんを抱いて、もう片手にはキレイで可愛らしい女の人の手を握って歩いている。

今、結婚した相手だろう。真悟は優しい笑顔で赤ちゃんと女の人と歩いていて、幸せそうな1つの家族がそこにはあった。