『握手会するなんて聞いてない…』 その日の放課後、あたしは葵の部屋にいた。 「?ごめん、俺も昨日の今日だし言うの忘れてた」 『…握手会とかいっぱいの女の子と手繋ぐんでしょ?』 「ん、写真集の宣伝で仕方なくだけど」 仕方ないって、あたしが文句言える立場じゃないって考えれば考えるほど、胸の奥がツンてなる。 これ以上葵に当たりたくなくて、あたしは部屋を飛び出した。