教室に戻るとさっきまで気にならなかった視線を急に感じた。ところどころで葵とかあたしの名前が聞こえる。葵が言ってた噂ってこの事だったんだ。


「ちづ、大丈夫?」

なんで今まで気付かなかったんだろう、て思ったけど心配そうにあたしを見る千佳たちを見てわかった。千佳たちはあたしが傷つかないように噂をあたしに聞かせないようにしてくれてたんだね。


大丈夫、あたしそんなにやわじゃないよ。たかが噂だし無視をしようと思ったんだ。その声が聞こえるまでは。





《えーあいつが酒井?可愛いのにあんなダサいめがねと付き合ってるとか釣り合ってねーよなあ》

《もったいねー、俺が付き合いてえよ》


葵はずっとこんな噂聞いてたんだ…
そう思ったら、






あたしはキレた。