「探さなくていーから。うざい」

「…ごめんなさい」


あぁ!なに言ってんのよ、わたしは…。

すごい嬉しいのに。


あんなに明るかった比優は今にも泣き出しそうで…胸が傷んだ。


そう言えばこの関係も六年程続けてるんだな。

比優がわたしの奴隷になったきっかけ…

それはただの嫉妬と独占欲だった。


小学校の卒業式――

わたしはずっと不安だった。

一つ下の比優は子供ながらに可愛さとかっこよさを兼ね備えていた。

率直に言うとモテる。質の悪いことに老若男女問わずに。


比優はモテモテで良いかもしれないけど、こっちからすれば堪ったもんじゃない。


卒業すると比優を守れない。と、言うか悪い虫を蹴散らすことができない。

わたしの比優がとられる。それだけは嫌っ!


どうにかならないかな…。

比優をわたしだけのものにする方法。

常にそんなことを考えていた。